NMNは、ビタミンB3(ナイアシン)の誘導体で、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の前駆体です。NAD+は細胞のエネルギー代謝やDNA修復に不可欠であり、老化や代謝疾患の改善に寄与すると考えられています。NMNの補充により、体内のNAD+レベルが上昇し、エネルギーレベルの向上や老化関連疾患の予防に効果が期待されています。
本研究では、NMNが、慢性的な社会的敗北ストレス(CSDS)によって引き起こされる抑うつ様行動を軽減する可能性があることを示されました。
具体的には、NMNの投与が、内因性ATPの生成を促進し、前頭前皮質(mPFC)のATPレベルを維持することで、抑うつ様行動の発症を予防できるかどうかを調査しています。
その結果、NMNの投与により、mPFCにおけるATPレベルとNAD+の生成が増加が確認されました。
NMN投与マウスは、CSDSに晒された後も社会的相互作用テスト(SIT)での社会的回避が減少し、糖水摂取テスト(SPT)での快楽興奮が増加しました。
尾懸垂テスト(TST)での不動時間も減少し、抑うつ様行動の軽減が確認されました。
これらは、2週間の腹腔内注射および3週間の経口投与のいずれでも、CSDSによる抑うつ様行動の発症を予防に繋がりました。
ただし、2週間の経口投与では効果が見られず、3週間の経口投与で有意な予防効果が確認された。
また本研究では、mPFCのATPレベルがNMNの予防効果に重要な役割を果たしていることが示唆されています。
この研究は、NMNがストレス誘発性の抑うつを予防する新しいアプローチとして有望であることを示しており、さらなる臨床研究が期待されます。
表題:Prophylactic nicotinamide mononucleotide (NMN) mitigates CSDS-induced depressive-like behaviors in mice via preserving of ATP level in the mPFC
<対象>マウス
<引用>Jialin Deng, Xiaohan Tong, Yanhua Huang, Zean Du, Ruizhe Sun, Yantao Zheng, Ruijia Ma, Wanzhao Ding, Ying Zhang, Junfeng Li, Ying Sun, Chunxiao Chen, Ji-chun Zhang, Li Song, Bin Liu, Song Lin,
Prophylactic nicotinamide mononucleotide (NMN) mitigates CSDS-induced depressive-like behaviors in mice via preserving of ATP level in the mPFC,
Biomedicine & Pharmacotherapy,Volume 176,2024,116850,ISSN 0753-3322,
<URL>https://doi.org/10.1016/j.biopha.2024.116850.
記事引用元>Facebook:一般社団法人NMN機能性食品開発協会